ひとくち伝言 平成13年2月
(117号)
マーフィーの法則(アーサー・ブロック著・倉骨彰訳、アスキー出版局)という十年前の本があります。今回はこの諸法則について考察を加えます。
日常の中で、出先で傘を買ったとたんに雨がやんだ、トイレに入ったとたんに待っていた電話が鳴り出す、車を洗ったら雨が降った、などという皮肉な場面に遭遇なさることはないでしょうか。そんな時、「世の中とはそういうものなんだ」と口に出すことで、意地悪な現実と折り合いを付けてゆくための知恵の集大成が、この書物であると私は理解しています。
○マーフィーの法則(基本則)「失敗する可能性のあるものは、失敗する」
これはアメリカ人の言う悲観論であることがミソです。人間とは不完全なのだから、まずは失敗するものと思えという思想が、ちょっとユーモアに包まれて人の口に上るのだろうと思います。飛行機の設計の言葉で、フェイル・セーフ(過失安全性)という思考の基本にあるのが多分これでしょう。「予期しない失敗や事故は必ずあるものだ。それでも安全を保つにはどうしたらよいか」と考える発想です。旅客機には方位指示装置のコンピュータが三台も備えられているそうですね。二台だけだと、ひとつが壊れた時にどちらが正しいか分からなくなるからだそうです。大変高価な装置をあえて揃えるのが英知というものなのでしょう。これに符合する法則がみつかりました。
○時計を一つ持っている人は何時だかわかる。時計を二つ持っている人は正確な時間がわからない(シーガルの法則)…(時計屋ではなお分からない。)
以下、私が「なるほど」と思った法則の一部を並べてみます。
○一番近くに住む人が、一番遅れてやって来る(到着の法則)
○欠けた食器は壊れない(ポープの法則)…この二つ、文句ありません。
○探していないものはかならず見つかる。 (マリアンの法則) …太平洋の向こうでも、人々はやはり盛んに探し物をしていることがわかります。
○探し物は、かならず最後に探す場所で見つかる。(ブーブの法則)…当たり前のことなのですが、苦労の末ようやく探し出した時に、「なんで最初にここを探さなかったんだ」と思ったんですね、きっと。
○ちゃんとやる時間はなくとも、やり直す時間はいつもある。(メスキメン則)…学校の先生が生徒にお説教するときなど、この言葉は使えそうです。
○英知とは、完璧の一歩手前でとどまるタイミングを知っていることである。(ハロウィッツの法則)…これを言った人には敬意を表したいですね。
*あれもこれもと思うと、収拾がつかなくなる。(エイオーの法則)
百観音明治寺 住職
草野榮應
ひとくち伝言板
平成13年(2001年・仏紀2566年)2月の行事ご案内
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2月 3日(土) 午後2時より 節分会 護摩法要 と 追儺豆まき
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2月 11日(日) 午前9時より 写経の会
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2月17日(土) 午後1時より 百観音月例祭
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2月14,28日(水) 午後6時半より だまってすわる、坐禅の会
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4月8日(日)花まつり
午前9時より終日
午後6時より
武久源造チェンバロコンサート
夜桜に彩られた百観音本堂にて。 …どうぞおたのしみに…
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目下、節分の準備の真っ最中です。今年はあっと驚く裃の勢揃いがあります。
世紀の変わり目に折り目を正しく整えようというわけで、総代さん世話人さん方にご着用をいただくことになりました。今年の節分も、ありったけの気合を入れてお護摩の火を祈り上げたいと思います。
・子供たちの喜ぶような撒きもののご奉納を、次々頂戴いたしております。
百観音の節分では「ちょーいいものが飛んでくるんだぜ」という評判が子供たちの間に広まっていて、うれしく思います。これもみなさまのおかげです。
ご存じ、三波伸一君の一座の鬼コントも絶好調です。
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切手並郵送料感謝録 菊田様、晴山様、相原様、穂苅様、長谷様、大橋様、中村博幸様、藤田美奈子様、藤田いくみ様、風間様、牧原佳子様、桑野様、光野様、青柳様、桑山様、谷原様、里吉様、太田様、魚田様、杉浦様、市川様
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1月16日に丸山小学校の3年生が来てくれて、その時皆さんが描いてくれた、観音様のスケッチが届きました。・何よりの財産がまたまたどっさりと増えた気がします。みなさんありがとう。一枚一枚ながめては感心したり、お腹かかえて笑ったりしています。少しずつご紹介します。今度、全部を並べてみたいですね。
東京都中野区沼袋二ノニ八ノ二〇
百観音明治寺 草野榮應