ひとくち伝言 令和2年7月

「結婚している人と付き合っています。毎日辛いです」
「周りの人間のレベルが低く感じられて、イライラする」
「毎日、誰かに見張られているような気がします」
「生きる意味って、なんですか?」
 こんな相談をされたら、あなたならどう答えますか?

 これは私も含め、各宗派のお坊さん百五十名ほどが少しずつ時間とお金と精神力を費やし、様々な電話相談に応じている「仏教情報センター」に寄せられた相談の、ほんの一部です。それだけ世間に悩みが多く、そして相談できる相手がいないということなのでしょう。この活動がこの度、青少年の健全な育成に貢献した個人、団体を顕彰する「正力松太郎賞」の本賞を受賞しました。これは、社会的な問題や需要の顕れでもあるのだと思います。

 得てして相談をしたい人というのは、実は相手からの評価や答えを求めていません。不倫をしている人に「不倫はいけませんよ!」と言ったところで、「そんなことは分かってる!」と言われるのがオチでしょう。偏向や強迫観念がある人に「それは間違いだ」と言っても益々意固地になるだけですし、自分の考えを押し付けるだけでは心には響きません。
 ほとんどの人が、自分の話を聞いてもらいたいだけなんです。ただし、しっかりと、真剣に。この辛さや感情を誰かが共感してくれるだけで気が済むことがある。問題と向き合い、整理し、言葉を選ぶその過程で、答えが見えてくることもある。もともと自分の中で答えが出ていることもあるでしょう。それを言葉にして、そっと後押しすることもありますが、問題を解決する糸口は必ず本人の中にあります。

 このコロナ禍で、気分が落ち込んだり、なんとなくモヤモヤすることもあると思います。そんな時は、家族でも友人でも電話相談でもいいから、その気持ちを話してください。言葉にしてください。周りにそういう人がいたら、話を聞いてあげてください。何もテクニックは要りません。答えも要りません。批判したり生返事をしたり聞き流すことなく、相手の話を真剣に受け止めるだけでいい。それだけのことで、心は勇気付けられるんです。
 こんな時だからこそ、どうか、人の繋がりを大切にしていただきたく存じます。


草野榮雅 拝

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

令和2年3月〜5月の行事予定

 7月5日・6日 (日・月) 午前9時 写経の会
 7月11日〜16日頃 お盆 お棚経
 7月17日 (金) 午後2時 盂蘭盆大施餓鬼会
   お塔婆は前もってお電話かFAX、Eメールお問合せフォームよりでお申し込みください。一本三千円です。

 7月26日 (日) 午後6時 献灯会

 8月17日 (月) 午後2時 観音経読誦会

 9月6日・7日 (日・月) 午前9時 写経の会
 9月12日 (土) 午前9時 坐禅の会
 9月17日 (木) 午後2時 秋彼岸大施餓鬼会

◇ お盆の棚経は、ご先祖様をお迎えし、ご供養する法事でございます。
ご自宅でのご供養をご希望の方は、日程を調整いたしますので、ご連絡くださいませ。日中は時間が取れない方は、夕方以降でも結構です。
また、ご自宅に集るのが不安な方は明治寺へお越しいただくのも結構です。お寺ならば十分に距離を取れますので、ご親戚がお集まりになることも可能です。

◇ お盆の関係で、坐禅の会は7月と8月、写経の会は8月をお休みといたします。どうぞよろしくお願いいたします。


◇ 今年の献灯会は原点に立ち返り、静かに明りを灯し、穏やかな未来を祈ろうと思います。
出店や野外映画は行わず、なるべく密集にならないよう、霊場内の人数も制限する予定です。
利益は全て、コロナ禍の中で不安な思いをしている子どもたちのために寄付いたします。

当日、寺へお越しになるのが不安な方は、事前にお申し出くだされば、寺で代わりにお灯明をお供えします。
また、当日の様子はユーチューブにてライブ配信予定です。是非お試しください。


 https://www.youtube.com/channel/UCPNbk7T qqo2Ou9A17DT4oPA/



◇ 今年は昌悦法尼の三十三回忌に当たりますので、七月十七日には般若心経一巻をあげてご供養いたします。

◇ 百観音明治寺フェイスブックページ
  https://www.facebook.com/meijidera/

◇ ライン登録用アドレス
  https://lin.ee/cjgD55g


◇ 仏教情報センターテレフォン相談
     03-3811-7470
    ※現在は火曜と金曜の10時〜12時、13時〜16時のみ開室