ひとくち伝言 令和3年7月

ひとくち伝言          令和三年七月(二百三十三号)

「お経の言葉は意味が分からない」
誰もが一度は感じたことがあると思います。そこで今回は、特に素朴で警句的なお経、『法句経』の言葉を、さらに素朴な現代表現でいくつかご紹介してみようと思います。


「人相毀謗 自古至今 既謗多言 又謗訥忍 亦毀中和
 世無不毀 欲意非聖 不能制中 一毀一誉 但為利名」 (法句経227)
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「文句を言う人は、何を言おうが文句を言う」
何か言えば文句を言われ、黙っていても文句を言われ、ほどほどでも文句を言われる。この世に文句を言われない人などいません。人の言うことを、あまり気にし過ぎないように。


不務観彼 作興不作 常自省身 知正不正」 (法句経50)
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「よそはよそ! うちはうち!」
あいつがズルをした。そんな他人の行動を気にするのではなく、自分自身が何をしたかを気にしなさい、ということです。


「恚能自制 如止奔車 是為善御 棄冥入明」 (法句経222)
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「ブレーキを 使えてこその 運転手」
どれだけ速く走れても、ブレーキを使えないなら初心者と一緒です。目的地にたどり着くためには、時には自制というブレーキも必要です。


「今歓後歓 為善両歓 厥爲自祐 受福悦豫」 (法句経18)
「行為徳善 進覩歡喜 應来受福 喜笑悦習」 (法句経68)
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「いいことをすると、気持ちがいい」
この「いいこと」とは、自分を恥じたり、後悔することのない行動のこと。今日一日を終えて、眠る時の自分が満足できるような行動をしてみましょう。どんな小さなことでも、気分が変わりますよ。


「心為法本」 (法句経1)
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「こころが資本」 
体が資本という言葉は、なにをするにも体が元手となるのだから大事にしようという意味ですね。同じく、こころもまた全ての基盤です。
こころの状態で物事の見え方はガラッと変わります。気遣いが有り難い時もあれば、煩わしい時もある。ささいな事が気に障ることもあれば、全く気にならない時もある。身の回りの全ての現象は、自分のこころに基づいています。どうか自分や、周りの人のこころの疲れに気をつけてあげてください。

草野榮雅 拝

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令和3年5月〜7月の行事予定

 7月4日・5日 (日・月) 午前9時 写経の会

 7月10日〜16日頃 お盆 お棚経

 7月17日 (土) 午後2時 盂蘭盆大施餓鬼会
   お塔婆は前もってお電話かFAX、Eメールでお申し込みください。一本三千円です。

 8月17日 (火) 午後2時 観音経読誦会

 8月22日 (日) 午後6時 献灯会

 9月5日・6日 (日・月) 午前9時 写経の会

 9月17日 (木) 午後2時 秋彼岸大施餓鬼会


◇毎年、七月最後の日曜日に行っている 献灯会ですが、今年はオリンピック、及び 皆さまのワクチンの接種状況を考慮し、 8月22日に延期して行います。
境内の人数を制限し、手指の消毒と、ワクチン接種に関わらずマスクの着用、境内での飲食を禁止とさせていただきます。
静かに灯明を観音様にお供えし、このコロナ禍の収束を祈願いたします。
ガムラン演奏やその他の催しについては、直前の感染者の状況を見て判断いたします。

◇ 7月、8月はお盆の時期です。
私も1回目のワクチンを打ちました が、お伺いする際には手指の消毒をした上で、マスクをしたままご供養を いたします。
棚経をご希望の方は、ご連絡ください。
ご自宅で人が集まるのがご不安なようでしたら、寺にお位牌をお持ちいただき、ご供養いたします。

◇ 百観音明治寺フェイスブックページ
  https://www.facebook.com/meijidera/